症例報告
1. Brain Dev 2017;39:80-83 Fukuoka M et al. Quinidine therapy for West
syndrome with KCNT1 mutation: A case report
生後5か月に発症
てんかん発作で、脳波検査でヒプスアリスミアを指摘
ウェスト症候群を診断
VPA, ビタミンB6, ZNS, TPM, nitrazepam (商品名ベンザリン、眠剤の一つ), LTGでは発作はコントロールできず
ACTH療法(アクス)が生後4か月、9カ月に行われたが発作はコントロールできず
生後16カ月にケトン食開始、発作は減ったものの完全にはコントロールされず、開始後3か月にケトン食の準備の困難さ(?)で中止⇒発作が増悪
遺伝子検査でKCNT1変異 G652Vと診断
生後2年6か月にキニジン投与が検討された、開始前にはVPA, LTG使用中で発作回数は60-80回/日
筋低緊張で運動機能の発達遅延が顕著
VPA,LTG投与継続で、キニジンを心電図モニターしながら2mg/kg/日から徐々に増量、60mg/kg/日になったところで目標血中濃度に(2.7-4.8µg/mL)
発作回数は10-30回/日に減少、脳波上も改善、言葉を発したり、お座りしたり、発達上も改善した
キニジンの副作用は、一過性の下痢があったが自然と軽快
QT延長(心電図上の評価)があったが368ms⇒407msで許容範囲、不整脈もなかった
発作回数が少ないまま推移したのでLTGを減量していき中止に
キニジン+VPAが以後継続された
CBZ カルバマゼピン(テグレトール)
CLB クロバザム(マイスタン)
KBr 臭化カリウム(商品名同じ)
LCM ラコサミド(ビムパット)
LEV レベチラセタム(イーケプラ)
LTG ラモトリギン(ラミクタール)
PB フェノバルビタール(フェノバール)
PER ペランパネル(フィコンパ)
PHT フェニトイン(アレビアチン,ヒダントール)
TPM トピラマート(トピナ)
VPA バルプロ酸ナトリウム(デパケン)
ZNS ゾニサミド(エクセグラン)